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奉納画「敬愛龍月」| 光日子
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奉納画 / OFFERING

敬愛龍月Keiai Ryugetsu

奉納先
龍宮神社(北海道小樽市)
奉納日
2026年(令和八年)9月26日
記念
龍宮神社 御創祀百五十年/榎本武揚公 御生誕百九十年・御没後百二十年
額装
額縁外寸 809 × 413 mm(アンティークゴールド・UVカットアクリル)
技法
デジタル絵画(iPad Pro と Apple Pencil による手描き)
種別
奉納画(非売品)

※本作は、龍宮神社 御創祀百五十年の佳節に、御神前へ奉納させていただいた作品です。販売は行っておりません。

Offering Report

2026年9月26日(土)の午前、小樽の龍宮神社へ伺い、絵画作品「敬愛龍月」を奉納させていただきました。

龍宮神社は、本年で御創祀百五十年。御祭神である榎本武揚公は御生誕百九十年、御没後百二十年という、三重の佳節が重なる記念の年です。その節目に、月光の中を昇りゆく龍と、榎本公の御姿を描いた一枚を、宮司の本間様にお納めいたしました。

龍宮神社にて、宮司の本間様へ「敬愛龍月」をお渡しする様子
龍宮神社 御社殿にて。宮司の本間様(左)と、作者 光日子(右)

作品には、奉納の詞、作品「敬愛龍月」についての一文、そして絵に描き込んだ「愛」のサイマティクスの説明書を添えてお納めしました。宮司様にも、神社の皆様にも大変喜んでいただき、心から安堵しております。

奉納の詞 ― ここに至るまでの御縁

龍宮神社との御縁、そしてこの一枚を奉納させていただくに至った経緯は、作品に添えた「奉納の詞」にすべて記しております。原文のまま掲載いたします。

奉納の詞

謹んで、龍宮神社 御創祀百五十年の佳節を、心よりお慶び申し上げます。

本年は、御創祀百五十年、榎本武揚公御生誕百九十年、御没後百二十年という、三重の佳節にあたる、まことに意義深き年と伺っております。この記念すべき年に、絵画作品「敬愛龍月」を、御神前に奉納させていただきます。作品には、榎本武揚公の御姿と、月光の中を昇りゆく龍を描きました。榎本公への敬愛と、龍宮神社への尽きせぬ感謝を込めた一枚にございます。

思い返せば、私と小樽、そして龍宮神社との御縁は、三十余年の長きにわたります。

社会に出て間もない平成四年から六年まで、前職の最初の赴任地が、この小樽の地でございました。右も左も分からぬ駆け出しの三年間を、小樽で過ごしました。

平成五年八月二十八日には、小樽グランドホテルにて結婚式を挙げ、その神前の儀を、龍宮神社の本間宮司に執り行っていただきました。夫婦の契りを結んでいただいた御恩は、今も忘れることがございません。

時を経て令和二年から四年まで、今度は支店の所属長という立場で、再び小樽に赴任いたしました。社会人としての歩みの最初と最後が、ともに小樽であったこと――この不思議な御縁に、深い巡り合わせを感じております。

小樽在任中は、龍宮神社に一方ならぬお世話になり、折にふれて励ましをいただきました。いつか絵を描く者になりたいという思いから、毎年五月の連休に飾っていただくイラストを奉納させていただいた御縁も、忘れ得ぬ思い出にございます。

また昨年には、榎本武揚公直筆の御書「北海鎮護」の修復に際し、クラウドファンディングを通じて、ささやかながら寄進をさせていただきました。榎本公の御書を守る御役目に連なれたことは、私にとって望外の喜びでございました。

そして本年、私は三十四年勤めた前職を辞し、かねてより志しておりました絵を描く道へと、一歩を踏み出しました。現在は札幌市の自宅にて、日々制作に励んでおります。

人生の大きな区切りとなるこの年に、御創祀百五十年という記念すべき節目が重なりましたこと、そして御祭神としてお迎えされる榎本公を描いた一枚を御神前に納めさせていただけますことは、まことに有難く、身に余る幸せにございます。

これまでの御縁への感謝と、新たな道を歩みゆく決意を込めて、この「敬愛龍月」を奉納いたします。

龍宮神社の弥栄と、御崇敬の皆様の弥栄を、心よりお祈り申し上げます。

令和八年 九月吉日
絵画作家 光日子/相澤 光彦

作品「敬愛龍月」について

このたび奉納いたします「敬愛龍月」に込めた思いを、少しばかり述べさせていただきます。

榎本武揚公は、このたびの御創祀百五十年を機に、御祭神としてお祀りされる御方と伺っております。神としてお迎えされれば、この人間界で慣れ親しまれた楽しみとは、なかなか縁遠くなられることでしょう。ならばせめて、この絵の中でだけでも、人としての心地よいひとときを味わっていただきたい――そんな願いから、この一枚を描きました。

榎本公は、牡丹の花をこよなく愛されたと伝えられております。また、古くから酒席を好まれた御方でもございました。そこで、榎本公のかたわらに、牡丹とお酒を添えさせていただきました。奉納画にこうした人間味あふれる情景を描くことは、あるいはふさわしくないのではと、迷いもございました。しかし榎本公は、人間らしい温かさに満ちた、多くの人々から深く愛された御方。その人間らしさこそを絵に込めたいと思い、猪口を掲げ、これからこの世を眺めながら一献傾けようとする――そんなお姿を描きました。いつまでも、この世を愛おしみながら杯を重ねていただきたい。そんな気持ちを託しております。

そして、龍宮神社の御名にちなみ、遠くの月に龍を舞わせました。月に昇る龍――ここに榎本公への敬愛を重ね、「敬愛龍月」と名づけました。

牡丹の咲く五月は、北海道では桜の季節でもございます。夜桜を愛でながら酒を酌み交わす、庶民のささやかな楽しみ――そんな情景を、この絵に重ねました。

榎本公に、そして御覧くださる皆様に、気に入っていただけましたら、これに勝る喜びはございません。

絵画作家 光日子/相澤 光彦

月の裏に込めた「愛」の波動 ― 言霊サイマティクス

本作では、自分の声で発した「愛(あ・い)」の響きを周波数として測り、その音が描く形を、龍を照らす月の裏に隠すように描き込んでいます。大きく口を開く「あ」(約621Hz)と、口を狭める「い」(約234Hz)。広がりと親密さ、二つの響きが重なったものが「愛」の音です。

この「愛」の周波数を鳴らすと、棒のような形が現れました。この棒から五方向へ伸びる姿が思い浮かび、桜の花びらのような形を直感的に考えました。そして、実際にあるクラドニ図形の中から最も近い形を選び出し、それを骨格として描いています。

五方向へ伸びる形
① 棒の形から思い浮かんだ姿
五方向へ伸びる、桜の花びらのような形
→
月の裏に描き込んだ「愛」の紋様
② 月の裏に描き込んだ「愛」の紋様
クラドニ図形を骨格に描き起こした波動の花

前面に主張させるのではなく、月の光の奥から静かに滲み出るように。神となられた榎本武揚公が、訪れるすべての人に愛を降り注いでくださる――その願いを、声から生まれた桜の形に託しました。音は形となり、形となった音は、絵の中から波動として溢れ出す。私はこの考えをモチーフとして絵を描いています。

※ 周波数は、作者自身の声を録音し、母音の響き(第一フォルマント)を実測した値です。
※ クラドニ図形:Ernst Chladni『Entdeckungen über die Theorie des Klanges』(Leipzig, 1787)

サイマティクスアートとは →

額装

奉納にあたり、アンティークゴールドの彫り縁の額に納めました。御社殿の空気になじみ、月と桜の光が静かに映えるよう選んだ額です。

「敬愛龍月」額装イメージ(額縁外寸 809×413mm)
額縁外寸 809 × 413 mm / 見え寸法 715 × 319 mm / UVカットアクリル

もうひとつの奉納 ― 境内に飾られる龍のイラスト

龍宮神社に奉納した龍のイラスト
龍宮神社に奉納したオリジナルイラスト(クリックで拡大)

こちらは、前職で小樽勤務から異動となる際、令和5年(2023年)2月に描いたオリジナルイラストです。「将来はこの道を目指そう」という決意と、お世話になった小樽の龍宮神社への感謝の気持ちを込めて描き、奉納させていただきました。

このイラストは、今も毎年5月の春の例大祭と、9月の秋の例大祭の時期に、境内に飾っていただいております。自分の描いた絵を、こうして毎年大切に飾っていただけることを、大変うれしく思っております。

龍宮神社をご参拝の皆様へ

龍のイラストは、例大祭の時期には必ず境内に飾っていただいております。この時期に龍宮神社をご参拝の際は、ぜひご覧いただければうれしく思います。

また、このたび奉納いたしました「敬愛龍月」も、どこでどのように飾るかは神社様にお任せしておりますが、おそらく例大祭の折には飾っていただけるものと思っております。その際は、「ああ、これがあの時の絵なのだな」と、この物語とあわせてご覧いただければ、うれしく存じます。

絵画作家 光日子(こひこ)

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